2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

勘違いすれ違い

恋をしているわけではなかった。身体中にあいた穴を埋めてくれるそんな存在に寄りかかってみた。 彼はもう私を「彼女」として私に会いに来ている。そう、毎晩。たった5分でも、1分でも。 文字でやり取りするなら、声が聞きたくなり、最終的には顔を見たく…

しあわせなこと

私たちは抱き合いながらお互いの肩に顔をのせて話を始めた。手が不自然にぶつかり合いながら歩き続けていても、あっという間に距離は縮んでいて絡みたがってる指に素直になれずに先を急いだ。ふっと同じ空気に包まれたときだけ自然と繋がる手と手が熱い。寒…

伝えたい伝わらない伝えきれない伝え下手

何度読んでも文字からあの人の溜息が聞こえてくる。どうやっても目で見る言葉だけじゃ伝わりきらないことがある。 たくさんの同じ意味を持った言葉がある限りそうなのか、その選択を間違えて 相手の心を引っ掻き続けていたら、うっかり心臓えぐっちゃった。…

ちいさな習慣

今日はじめて、赤い君を「baby」と心の中で唱えた。あぁ、どうしてだろう。生きているって不思議だ。 何もかも受け入れられるなんて。 受け入れ態勢ばっちりなんて。 距離を縮めないのには理由がある。 二人とも恋愛依存だ。怖くて仕方がない。これ以上近づ…

Fly

酒に酔った私を普段より一層愛おしそうに見てた。もうどうでもよくて、好きなようにしていただいた。 抱き寄せる手がやたら熱くて赤い車はもっと赤く見えてキスもこの前より甘い。 もう少し意地悪をしようと思っている。 体温は分けてあげよう。まだ気持ちは…

茄子のミートソースご飯とブロッコリータルタル和え

私の髪が風に靡く度、深呼吸をするヒト。 いつも私に触れたそうに動く指を持つヒト。 視線は泳ぎっぱなしで、照れた瞳を持つヒト。 会った日の別れ際、必死に振り返らぬようがんばっている背中のヒト。 わかるから、わかる。 わたしと似てるわ。 あなたの気…

部屋の扉をゆっくりと開けて私の部屋のすぐ隣で眠る君にオハヨウを言う。大きなスピーカーと向かい合わせに君は朝に似合う音楽を吸い込むように聴いている。 手には大きなトランクを提げて。眠い目をこすりながら行き先を尋ねようとした。 「どこへ行くの?…

もっと欲しい

酒の力ででも 好きだと 自らの力で云えたのならいくらか楽になるんだろうか。 あなたにあうたび触れられたい衝動は激しくなるばかりです。神様、神様。