からだは動き始めた。

でも私は笑わない。泣く事もしなくなった。
生きているのが楽しいなんて思わなくなってきた。

いつもわたしは何で満たされ潤っていたのだろう。そんなことも忘れてしまった。
人恋しいかと言うとそうでもなくてただわたしは動くからだをもてあまし、遠くまで歩く。
不慮の事故にあってぽっくり逝かないだろうか、通り魔に刺されたりしないだろうか淡く期待をして遠くへ行く。

このまま、誰も気付かないでこの世から消えてしまいたい。
誰にも知られぬまま・・・

そんなことが悲しいと思わなくなった。

私に相応しい場所なんてない。相応しい人も居ない。
みんないつのまにか楽しくやっていて、いつのまにか幸せになっていく。
そして私は忘れられていく。

どこまでこの世に依存すればいいかって、どんだけ自分の力であるいてないかってそんなのわかってるけどなんだかんだ人はひとりで生きていけないって今更実感している。
うわべでは口先だけでは言うのは簡単だ。「実感」している人なんて存在しない。
その前にてめぇで死んでやってる。だから、わからないのだ。誰も、「ひとりで生きて行けない」という恐怖をだれも本当は知らない。