退屈の鐘がなる

隠し切れないその気持ちを受け取っても

声にして何度でも聞かせて欲しい。私が紅くなるまで聞かせて欲しい。



何度も流れを変えながら言葉を通わせても一瞬私は真っ白な空間に落ちる。


君が見えない。時間の流れは苦しくなるほどゆるやかで、なんど時計を見たかわからない。
適当な相槌と適度に微笑んで、私がまた流れを変える。
でも、私は夢中に言葉を吐き出す君が好きだ。目も仕草も愛おしい。

白い空間に落ちる前、鐘が鳴る。


次の約束をしなくても君は会いに来る。どんなに私が背中を向けても。



私が欲しいのなら手のなるほうへ、どこまでも追いかけてくるといい。
精魂込めて哀れんであげよう。


恋に貪欲で、愚かで、哀しい君よ

捕まえるならその力ではなく心で私を捉えるのだよ。


私のくちびるは君だけのものじゃない。残念ながら。