早朝に別れ話は、いかがなものか。

あたしはそう信じて止まない。そして愛があふれて止まない。

どうして終止符を打つと色んなことが冷静に見えてくるのだろうか。謝ればよかった、攻撃的にならずに素直に言えばよかった。最大の武器「女の涙☆(キラリ)」は肝心なときに出動できず、帰りの電車でどわーっと現れた!
知り合って5日くらいで付き合い始め、1ヶ月の交際を経て終〜了〜。
「あたしの何をわかってるって言うの!?」
あたしだって、あんたの何を知ってるっていうわけではない。自分の罪と後悔。幸せな思い出だけが目の前を巡る。梅が散って、桜が芽吹く頃だというのに心は吹雪。視界不良です。

精一杯の愛情表現がすべて裏目に、23年間こうして生きてきて今更変えるなんて不可能に近い。いくら同じ趣向でも恋人として大事なところが真逆だった。でも、そんな嫌気がさすような彼の言葉や態度も好きなんだもの、許せていたなんてパワフルなあたしの愛。
女々しくも素直に言えなかったことを移動体端末の電子文書にしたため送信ッ!もしかしたら、彼も同じ気持ちでいてくれるんではないか、淡い期待を寄せている。
ていうか、あんなひどい事まで言われたのにやり直そうかなって思ってる。バカ!あたしバカ!
だってだって〜、先月バレンタインと誕生日でホントあいつに金使ったんだよぉ。ホワイトデーまでもたせるべきかなって☆えへへッ。
でも、ここであたしが「ごめんね、やっぱりやり直して〜」とかいうとあいつは天狗になること間違いない。どっちがどっちかわからないが色んなあたしがあたしの中で会議をしている。

電子文書の返信は、まだ、ナイ。