Endless

そうだ、メールを送ろう!



…何を言葉にすれば良いのか指が動かない。

やっぱり電話しよ!


…今更なんて思うかもしれない。


会いたいと言うべきか、一緒にご飯を食べたいと言うべきか、ぎゅーとして欲しいと言うべきか、なんで連絡くれないの?とか、あたしのこと好きって言ったじゃんとか、あたしのことどう思ってんのとか、頭の中を巡る言葉はたくさんあるのになんだか傲慢でイヤな女みたいでそのすべての言葉を声にすることがどうも「素直になる」という良き行為には思えないのだ。しかしながらあたしの所に恋愛の話をしてくる女たちは何故かかわいらしい。
どんなに真夜中であろうが自分の都合をむき出しに泣きわめき男を呼び出す。「行かないで」や、「会いに来て」などまったく相手の都合を考慮する素振りもない。それでも女のあたしから観ても、あぁ…なんてかわいらしいのだろう!とほほえましく聞いてしまう。いざあたしが同じ事をしようものなら自分の事が許せない。

ふと、もしかして傲慢ではなく、甘え上手なだけか?客観的になれば全くイヤな話にはならない上、そんな本能的に自分を満たそうとする彼女らが心底羨ましい。


いつ一人になってもいいように強くありたい。
気持ちばかり先走りし何の免疫力もつけぬままただ寂しさを噛みしめている。堪えきれないほどの痛みでもそれが運命なら…ふんばるしかない。そしていつしか「おまえは強いから」とまた消えゆく愛しい人。あたしの所にやってくる女たちは憎いが見習いたいものだ。
甘える事とわがままの境を今でも見つけられないあたしはこのまま老いて近い将来、負け組の仲間入りだ。
強そうな女ほどものすごく弱いのに。